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株式投資ブログ

2018/3/26 銘柄メモ‐アイル-

最近見つけた銘柄で、現時点で大きなポジションをとっているアイルについて、銘柄保有の理由、ビジネスモデルを再確認すべくメモします。

 

業務内容等 

①基幹業務システムのパッケージ販売を中核とするシステムソリューション事業、②EC一元管理システムの販売を中核とするWEBソリューション事業

 

業績推移 

【業績】

売上高

営業利益

経常利益

利益

1株益(円)

1株配(円)

連13.7*

5,648

300

311

205

36.2

5

連14.7

6,786

611

626

352

60.3

15

連15.7

7,037

324

350

128

20.5

15

連16.7

7,896

376

392

247

39.6

18記

連17.7

8,621

432

455

299

47.9

18

 

指標(楽天証券より) 

時価総額  11451百万円

実績PER 38.18

予想PER 28.62

ROE 14.80

営業利益率 5.01

自己資本比率 38.72%

流動比率 226.52%

 

メ モ 

以下、基本的な情報、最近の動向を中心にメモ。

セグメント 

上記のとおり、①基幹業務システムのパッケージ販売を中核とするシステムソリューション事業及び②EC一元管理システムの販売を中核とするWEBソリューション事業からなる。

 

(1)システムソリューション事業 

現在の主力は、販売・在庫・生産・店舗管理システムのパッケージ(「アラジンオフィス」・「アラジンショップ」)の販売である。企業間、社内間受発注をデジタル化できるシステム(アラジンEC)も展開。

アラジンシリーズでは、実店舗とウェブ店舗における在庫管理を一元化することが可能とされている。

 

(2)ウェブソリューション事業 

複数ネットショップを一元管理できるシステム(CROSS MALL)及び実店舗とウェブ店舗において顧客に付与するポイントを一元管理するシステム(CROSS POINT)が主力。

 

ここ5年間の業績 

(1)5年間の業績について 

直近5年の売上成長率は、濃淡あるも、平均すると、年10%程度成長している。

営業利益については、2014年7月期に約611百万円(営業利益率9%)を記録した後、翌2015年7月期に約324百万円と半減。ただ、それ以後は2016年に376百万円、2017年に432百万円と順調に成長している。

また、KPI指標としての取引会社数は、年々上積みを重ねている。

 

【業績】

売上高

営業利益

営業利益率

取引先数

1社当たり

連13.7*

5,648

300

5.31%

4978

1.13

連14.7

6,786

611

9.00%

5535

1.23

連15.7

7,037

324

4.60%

6063

1.16

連16.7

7,896

376

4.76%

6642

1.19

連17.7

8,621

432

5.01%

7188

1.20

  

(2)2014年7月期の業績について 

2014年7月期の営業利益率は約9%と高いが、同期は、消費税率引き上げに伴うシステムの見直しや、WindowsXPのサポート終了に伴う機器の入替の需要等により、1社当たりの売上高が高くなっている。

 

その結果、販売管理費率の伸びが売り上げの伸びに比して低く抑えられ、9%の高利益率を達成した。

 

(3)2015年7月以降について 

一方で2015年7月期は、積極的な人材採用による人件費増等の影響により、営業利益率が従来の水準以下へと下がるものの、以後、年を追って営業利益率は改善している。

会社の説明によると、営業利益の改善には、利益率の高いウェブソリューション事業の成長がしたことが大きく寄与しているとのことである。

ただ、2015年7月期以降、原価率、販売管理費率が減少しているとの顕著な傾向はなく、ほぼ横ばい。

そうなってくると、現状においては、ウェブソリューション事業の成長による貢献は、売り上げ全体に占める原価率あるいは販売管理費率の「上昇の抑制」に寄与しているとの程度の意味合いに感じられる。

ウェブソリューション事業の成長による営業利益の改善への寄与は、後述するように、これから本格化するのではないか。

 

今後の成長・営業利益率の改善の蓋然性 

(1)売上成長 

 同社の売上は、ここ5年間で、年平均10%程度成長しているが、なかでも、ストック型のウェブソリューションの売上の伸びが大きい。年15%程度成長している。

 

2013

2014

2015

2016

2017

ウェブソリューション売上

1480

1762

2073

2415

2815

全売上に対する比率

30%

32%

34%

36%

39%

 

目下成長中のウェブソリューションの中核事業となる、CROSS MALL及びCROSS POINTのホームページを見てもらえれば分かるように、月額課金のストックビジネスであり、安定性がある。

 

参考:ネットショップ,ECの在庫,商品,受注,発注管理[CROSS MALL]|一元管理ASP「クロスモール」

参考:実店舗とECのポイント・顧客管理ASPシステム「CROSS POINT(クロスポイント)」

 

そして、ウェブソリューション事業の対象となるECショップは、今後のEC化率の進展に伴って、さらに増加する見込みと言ってよさそう。

 

 参考:【2017年版】国内EC市場のEC化率まとめ|BtoBとBtoC | ebisumart Media

 

さらに、同社は、システム導入時のコンサル及びシステム販売後のアフターサービスの充実化等による施策により、取引先との契約においては、約98%のリピート率を確保しており、売上後退の可能性は低い。

 

こうなってくると、今後も、同社の売り上げについては、安定的な成長が続くことを期待して良いように思われる。

 

なお、特にウェブソリューション事業にフォーカスしたが、システムソリューション事業の中核たるアラジンオフィスシリーズも、店舗とウェブの在庫管理を一元化する基幹システムであり、EC化の進展による需要は今後ともある程度見込んでよい。

 

 

(2)営業利益の改善 

上記のように、ストックビジネスたるウェブソリューション事業の成長率がシステムソリューション事業の成長率を大きく超えており、ウェブソリューション事業の売上比率が年々高まっている。

ウェブソリューション事業の利益率がシステムソリューション事業のそれよりも高い以上、当該傾向が続く限り、販売原価率及び販売管理費率は抑制ないし改善される方向にすすむ。 

また、同社は中長期的に、営業利益率10%を達成することを目標に掲げている。そして、四季報情報によれば、同社は直近において、生産性向上へ各プロジェクトを総合管理する部署設置したとされている。 

ここで、現段階の最新決算報告である2018年7月期の第2四半期決算における営業利益率をみるに、同時点の営業利益率は約5.03%である。

これに対して、2017年7月期の第2四半期終了時点における営業利益率は4.22%である。約0.8%改善している。

あくまで第二四半期時点における数値の比較にすぎないものの、営業利益率の改善は、順調に進んでいると評価してよさそうである。

なお、年間営業利益率9%を達成した2014年7月期の第2四半期終了時点における営業利益率は、約5.4%であり、2018年7月期の第2四半期決算の営業利益率は、これに及ばないものの、近似しつつある。 

営業利益率の高いストックビジネスが成長していることに加えて、会社が営業利益率改善の明確な目標を掲げ、生産性向上に取り組む姿勢を見せていること、第2四半期比において営業利益率の改善が確認できることからすれば、当面、同社については、ウェブソリューション事業の売上成長に伴う営業利益率の改善に相応の期待を寄せてよいのではないか。

なお、売り上げが変わらないと仮定しても、年間を通じて営業利益率が0.8%改善すると、今季において、同社の営業利益には約68百万円上積みがされる。

これに売上成長を加味すれば、営業利益として20%程度の成長が見えてくる。

 

株価水準 

売上成長、利益率の改善が期待できる同社の株価は、平成30年3月26日現在で1829円、会社予想の一株益は約57.8円。PERは31.1となる。一株あたり18円(約1%)の配当も予定されている。

上記のように同社に対する成長期待が存在すること、1%であれ配当が予定されていることを考慮すれば、現状において、現株価は高いとは言えない水準であり、早期にもう一段高い水準に株価が訂正されてもおかしくないと考えられる。