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株式投資ブログ

2018/1/5 銘柄メモ‐ロコンド-

 

平成30年1月12日に3Q決算発表が予定されているロコンド。銘柄保有の理由、ビジネスモデルについて再確認すべくメモします。

主な業務内容

①靴を中心としたアパレル通販サイトを運営。②倉庫の二次利用やECサイト支援等のBtoBサービスも育成中。

業績推移 

【業績】 売上高 営業利益 経常利益 利益 1株益(円)
15.2* 1,693 -632 -633 -635 -1,060
16.2* 2,227 -208 -207 -209 -349.9
17.2 2,893 193 195 298 182.2
18.2予 3,850 300 300 380 69.9
19.2予 4,200 400 400 300 55.2

指標(楽天証券より) 

時価総額  16697百万円

実績PER 16.85

予想PER 41.15

ROE 26.50

営業利益率 6.67

自己資本比率 58.27%

流動比率 200.89%

 ※実績PERが低いのは、上場後の株式数増加が考慮されていないため。また、予想PERの評価については慎重になる必要がある。 予想一株益が、繰越欠損金控除により、純利益が高くなっていることによる影響を受けているため。

メ モ

以下、基本的な情報、最近の動向を中心にメモします。

 (1)セグメント

①EC事業(BtoC)と、②プラットホーム事業(BtoB)、③自主ブランド事業からなる。EC事業は、自宅で試着をスローガンに返品無料をアピール。

(2)直近の業績動向 

前期に黒字化を達成。今期上半期は、黒字幅は大きくなく、会社予想達成が危ぶまれたが(経常利益進捗率約16%)、下半期平成29年10月及び11月に、過去最高の売上高を記録。同社IRによれば同社通期予想も達成見込み。

<同社通期予想>

売  上 3854百万

営業利益  306百万

経常利益  298百万

純利益     385百万

上半期に黒字幅が小さかった理由は、第1Qの倉庫移転費用(特別経費)の影響大。同社によれば、特別経費がなかった場合の上半期進捗率は約34%となり、前期とほぼ同水準とのこと。

また、平成29年10月は、EC事業の売上高が過去最高の946百万円、営業利益は上半期営業利益69百万円を超える。11月は、引き続き過去最高のEC受注高を記録(978百万円)し、営業益は10月より劣るものの順調。第3Qにおいて、営業利益の進捗率は65%から70%となる見込み。

この数字を前提に来期を予想すれば、仮にプラットフォーム事業の営業益がマイナスであるとしてもなお、全体的な営業利益としては、1.3~1.5倍程度の成長が期待できそう。また、10月の営業利益率を前提とすれば、さらに大きな営業利益も期待できる。

ただ、短期的には、TVによる広告宣伝や、マーケティング費用等、ロコンドが戦略推進のための施策を打ち、コストがかさむ可能性もある。

したがって、単純に営業利益が伸びるか否かは不明。当面重要な成長指標になるのは取扱高、売上高、プラットフォームの事業者数。

 

(3)同社のビジネスモデルについて

以下、EC事業、プラットフォーム事業、自主ブランド事業の順にメモ。 

① EC事業について 

EC事業は、主として受託販売(ZOZOTOWNと同じ)であるが、上記の通り、自宅で試着をスローガンに、返品無料をうたっている。

返品無料とすることによるコストは、返品率のコントロール及び受託販売手数料への転嫁により吸収しているものと思われる。

アメリカで、アパレルEC事業において返品無料のサービスが一般化しているとすれば、返品無料のサービスによる集客がビジネスモデルとして成立しないとは断定できない。

むしろ、心配なのは競合の対応。ZOZOTOWNも、これまで一部返品に応じるなどしており、ZOZOTOWNが返品可能サービスを拡大等すれば、上記返品無料サービスによる競争性は失われる。

今後、ZOZOなど大手の対応次第であるが、返品無料サービスをロコンドの顕著な強みとみることはできない。

ただ、直近の売り上げ増を見れば、返品無料サービスによる集客・リピート客の確保は一定程度成功しており、しばらくこの状況が続くものと推測。

②プラットホーム事業

 同社の事業の中で、最も注目しているのは、同社がBtoB事業として展開するアパレル・ブランド会社のEC化支援及び物流に着目したプラットフォーム事業。現状における同社の主要なBtoB事業は次の4つ。

<プラットフォーム主要4事業>

・BOEM(ブランド会社の公式ECサイトの構築支援)

・e-3PL(倉庫受託)

・LOCOHOC(在庫管理による店舗の欠品・品揃え補強)

・LOCOHOC-D(管理する在庫の百貨店による販売)

この各種プラットフォーム事業において基盤になるのは、e-3PL。ざっくりいえば、ロコンドの倉庫をハブにして、実店舗、ECでの在庫管理を一元化し、在庫回転率を上げようという仕組み。

ロコンドはこのe-3PLを基盤としたプラットフォーム事業の推進をRAOS計画と呼んでいる。

RAOS計画は、通期決算説明会説明資料に、店舗をEC視点で再設計すると記載されていることからもわかるように、EC方式の物流・在庫管理をリアル店舗に持ち込む発想である。

BOEM、LOCOHOC、LOCOHOC-Dはいずれもe-3PLの受託率を上げることに貢献しつつ、ブランド会社の売り上げ、収益率改善にも貢献する。

そして、終局的な管理在庫が増加することによって、ロコンドのEC事業の商品取扱高が押し上げられる仕組みとなっている(同社公表の資料によれば、ロコンドがなぜRAOS計画を進めるか、それは、ECの売り上げが上がるからである、とある。)。

要は、ロコンドが、うちで、EC的な在庫管理するよ、そんで、うちでも売れそうだったら売っちゃうねというビジネスモデルである。

倉庫しかもたず、ECの販売チャンネルを持たない企業には作れないビジネスモデルであり、逆もまたしかり。

ロコンドの今後の成長は、EC事業の認知度の向上に加えて、プラットフォーム事業の成長による下支えがカギを握っている。

ZOZOTOWNもBtoB事業は営んでいるものの、ここまで踏み込んでおらず、この間にどこまでブランド会社を囲い込めるかが肝になりそう。

③ 自主ブランド事業

ロコンドは、上記の他、自主ブランド事業を営んでいるが、これは、現状、EC的発想をリアル店舗に持ち込むためのノウハウ確保、成功モデルづくりのための事業という要素が強い。

(4)最近の株価動向

2017年12月1日に上記11月の月次報告がなされて以降、数週間程度で株価2000円台前半から3000円台前半へと急上昇するも現在は調整中か。

※ 追記等 2018/1/10・2018/1/12

平成30年第3四半期決算短信前後において、ロコンドの相場での動きについてメモしましたので、あわせてご参照いただければ幸いです。

参考: 2018/1/10 相場メモ(ロコンド・トランザクション) - 株ROM

 

※ 追記等 2018/3/27

ラオックスと共同してシャディの買収を発表したロコンドについて、相場メモ(内容的には、個人的な方針の確認)を追記しました。

参考:2018/3/27 相場メモ-ロコンド- - 株ROM

 

参考にした主な資料

① 成長可能性に関する資料

② 平成29年2月期 通期決算説明資料

③ 2018年2月期 第1四半期決算説明資料

④ 2018年2月期 第2四半期決算説明資料

⑤ 平成29年10月速報

⑥ 平成29年11月速報